MEMOSHIN

カルメラのピアニスト、パクシンによる日々の出来事をパクシン目線で見たブログ

じいちゃんは電話口で「もしもし」を二回言う

ギリギリ月曜に間に合った!パクシンです。
 
 
ちょっと前にiPhone8に機種変更してから、サクサクで気持ち良い。
 
それまで画面バキバキ度で言うと関東大会で準決勝ぐらいは狙えそうなぐらいの気合いの入り方だったんで、いまめちゃくちゃ捗ってます。
 
スマホってほんとすごい。
 
スマホが当たり前になり過ぎて、ガラケー時代の事忘れかけるもん。
 
そう言えば携帯を持つのも一苦労だったなぁ。
 
 
中学2年生ぐらいから、周りの友達が軒並み携帯を持ち出して、それが羨ましくて、この流れに乗り遅れまいと親にせがんだ、誰もが経験してるであろうオーソドックスな体験があるけど、その当時は余裕で親からNGを喰らった。それも含めてオーソドックス。
 
 
「よそはよそ、うちはうち」
 
 
を地で行く母親だったので
 
 
「友達と話したいことがあるなら学校で話しなさい」
 
 
と、ぐぅの音も出ない理由で論破され、以降一切携帯の話題は禁止。
 
 
割と俺に甘いじいちゃんもばあちゃんも
 
携帯なんか何のためにいるの」
 
「周りが持ってるから自分もっていうのはちょっとな」
 
という意見で、敵陣に入ってた。
 
 
 
 
でも!
 
 
 
 
学校で話されへんこととかもあるやん!!!
 
 
 
 
好きな子と学校で話すのとか恥ずかしいやん!
 
 
 
 
メールとかしたいやん!!!
 
 
 
 
普段よく喋る友達どうしでも、夜にメールとか電話で噂話とかしたいやん!!
 
 
 
そんな不純な理由で反論できる訳もなく、辛酸を舐め続けていました。
 
 
 
しかし、そんなことではくじけないワタクシ。当時、情報通の友達から色々と教えてもらい、手に入れました!携帯を!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
親に内緒で
 
 
 
 
 
 
 
いや〜今考えるとなかなかとんでもないな。当時あった「プリケー」ってやつで、お小遣いの範囲でとりあえず持つだけは持てるってやつを手に入れました。確かメール一通5円とかそんなんやった気がする。
 
 
まぁ手に入れてしまうと後は親にバレなければ良いだけなんで、家に帰ってきたらサイレントでマナーモードもオフにして厳重に管理。
 
しかもうちは築年数が不明なぐらい古い長屋。プライベートなんてあって無いようなもので、部屋の仕切りもほぼ無いに等しい建物なので、管理には細心の注意を払いました。
 
下手すると、文字入力のためにボタンを押す「カチカチ」っていう音さえ、おかんにバレる可能性がある。しかも妹2人と同じ空間にいるので、こいつらに知られると親にチクられる可能性もある。そんなのゴメンや!絶対にバレずにいてやる!
 
 
 
 
バレてはいけない!!!
 
 
 
そう。その気持ちから日に日に管理は厳重になり、絶対にバレない場所にしまい、家では極力触らないようにしてました。そして数ヶ月
 
 
 
 
 
 
 
 
え。俺、携帯持ってる意味無いやん。
 
 
 
 
 
 
ようやく気付く。いや〜〜〜ほんまにアホやなぁ。今思い返すと清々しいくらいのアホさ。でも、これでも俺、自慢じゃないけどテストでは学校で常にトップ3の中にいましたからね。これがあれです、勉強できても頭悪い典型。
 
 
でもそこで気付けたからまだ良いやん!!
 
 
 
アホやけど、アホになり過ぎる前に気付いたから!完全なアホのちょっと前で気付けたから!!
 
 
そう言ってくれる人もいるかもしれません。
 
 
でもね。僕はね。そんな方々の優しさを余裕で無下にしますよ。大方の予想なんて軽く超えますよ。
 
 
 
管理が厳重になり過ぎた事によって、携帯持ってる意味無い事にようやく気付いた僕は、考えを改めるんですよ。
 
 
 
よし!使おう!携帯!家で!
 
 
 
って。
 
でもさすがに、おかんや妹の前で使うことはしてはいけない。そこは守らないといけないラインだから。
 
だから、そこで中学生の僕はこういう理論に達します。
 
 
 
 
 
 
 
オトンの前やったら別にいっか。
 
 
 
 
 
 
そう、家に誰もいない時に加えて「オトンしかいない時だったら別に良い」という謎のルールを追加します。救いようが無いぐらいアホなルール…
 
 
でもそれにはちゃんとした理由があって。その当時の俺はこう思ってたんですよ。
 
 
 
 
オトンはアホやから気付かん
 
 
 
 
何ていう親不孝者ドラ息子理論…
 
 
でもね、うちのオトンも予想を超えるぐらいアホなんです。そうなんです。
 
 
 
ある日、いよいよ携帯使ってるとこを親父に見られました。
 
 
「お前、それなんや。携帯か。どうしてん」
 
 
怪訝そうに聞く親父に僕はこう答えました
 
 
 
 
 
「友達のん借りてる」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
友達のん借りてる…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
通じるわけ無いやん!!!!!!
 
 
 
そんなん通じる訳無いやんそんな理由!!!!!
 
 
 
 
そんなザルな言い訳に対する親父の返答は
 
 
 
 
「いまはそんなん貸し借りするんか!ちゃんと返せよ!」
 
 
 
 
 
 
 
通じた!!!!!!!!
 
 
 
 
 
そうなんです。それが通じるんです。それがうちの親父なんです。
 
 
 
 
 
あっさりと、その理由でいけるんです。いや〜チョロいわ〜。マジで。余裕やわ〜。
 
 
 
そんなこんなで、余裕しゃくしゃくで携帯を使う日々。いや〜これこれ。ようやく意味を持てたわ〜ええわ〜。
 
 
そんな日々を送っている中、ある日おかんに急にこう言われます
 
 
 
「ちょっと話あるんやけど」
 
 
 
 
思春期の、親に後ろめたい事がある時に言われる母親からの「ちょっと話あるんやけど」ほど怖い言葉ってこの世に存在するんだろうか。
 
僕は悟りました。そしてこう思いました。
 
 
 
 
 
 
 
 
死んだ
 
 
 
 
 
 
 
結果としては、死んでは無いけど、半分くらいは死にました。父親が「あいつ友達から携帯借りてるらしいで、いまの子は何でも貸し借りするんやなー」っておかんに言ったらしい。おかんは父親にきっちり「そんな訳あるか。あんたアホか」と言ってくれたことでしょう。
 
 
この件で、僕は母親は改めてすごく怖いのだということ、そしてうちの父親はやっぱりアホだということ、そして自分は救いようが無いくらいアホなんだなということを学びました。
 
 
親父がオカンにそう言うことなんか容易に想像つくやん。それこそ幼稚園児でもそのリスク管理できるやん、多分。でも、その時の俺はできなかった。親父の前で鼻歌混じりに友達にメール送ってた。
 
 
その後、何やかんやあって「自分の小遣いで携帯持ててるんやったらまぁ」という流れになり、最終的には既成事実の勝利となりました。
 
 
結果オーライ!何でもやってみると結果ついてくるよね!!
 
 
 
という、携帯を初めて持った時のエピソードなんですけど、あまり登場しなかったじいちゃんばあちゃんは、最後まで初めと同じスタンスでした。
 
 
 
そして現代。
 
 
 
昨日はじいちゃんの誕生日。
 
 
 
今度会った時にちゃんとお祝いするとして、じいちゃんにとりあえず電話しとくかと、じいちゃんの携帯に電話。
 
 
出ない。
 
 
ばあちゃんの携帯に電話。
 
 
出ない。
 
 
二人の家電に電話。
 
 
出る。
 
 
 
お祝いを伝えて切る。
 
 
 
 
 
ん??
 
 
 
 
いや、すっかり忘れてたけど、二人とも同じ家に住んでるし、だいたいずっと家におるのに、お互い自分の携帯持ってるやん!!
 
 
そういえばあの時はあんな事言ってたのに!!!!
 
 
 
 
そう、二人が特に必要も無いのにお互いの携帯を持ってる理由。それは、二人とも共通して
 
 
 
 
 
 
友達がみんな持ってるから
 
 
 
 
 
 
 
おいっっ!!!!!!!
 
 
 
 
 
いまとなっては何だかもうにこやかになれる面白い話。
 
そんなじいちゃんは電話口で「もしもし」を絶対に二回言います。これほんまにずっと謎。
 
 
 
てことで歳いっても中学生と根っこは変わらんなぁって思ったって話でした。
 
 
それにしても俺ってアホな中学生やったんやな〜
 
 
 
 
以上パクシンでした!次は水曜!